目次
〜外注前に知っておきたいチェックポイントと成功パターン〜
はじめに:今、「手紙営業代行」を検討する企業が増えている理由
テレアポ・メール・ウェビナー・広告……
BtoBの新規開拓手段は増え続けている一方で、こんな悩みを抱えている企業は多くありませんか。
- 「大手企業の決裁者と、そもそも話す場が作れない」
- 「インサイドセールスは頑張っているが、商談の質が頭打ちになっている」
- 「オンライン施策だけでは、印象に残りにくくなってきた」
この「突破口」として注目されているのが、CXOレターをはじめとした「手紙営業」と、その企画〜制作〜発送を任せられる「手紙営業代行」「CXOレター代行」です。
本記事では、
- CXOレター・手紙営業を外注する前に知っておきたいポイント
- 代行会社に任せることで得られる具体的なメリット
- 失敗しないためのチェックリストと成功パターン
をまとめて解説します。
CXOレターとは?決裁者に「ちゃんと届く」数少ないアプローチ
CXOレターとは、
- CEO/会長
- 役員・事業部長クラス
- CHRO・人事責任者
- CxOレベルの意思決定者
といった、最終的にゴーサインを出す立場の人に向けて送る手紙型のアプローチです。
メールやweb広告と違い、
- 紙の手紙として「相手の机」に物理的に届く
- 宛名が自分宛てに書かれているため、開封されやすい
- 手書き・筆文字・高級感のある封筒などで、記憶に残りやすい
という特徴があり、少ない通数でも「濃い接点」をつくれるのが最大の強みです。
なぜ自社だけのCXOレター運用がうまくいかないのか
CXOレターを社内だけで始めてみたものの、
- 思ったほど反応が出ない
- 続かない
- 社内リソースが逼迫する
といった悩みにぶつかる企業は少なくありません。
原因は、大きく次の3つです。
1. 文章が「自社目線」になってしまう
社内だけで文章を作ると、どうしても
- 自社のサービス紹介が中心
- 機能や特徴の羅列
- 「御社の課題を解決します」といった抽象的な表現
に寄りがちです。
決裁者が知りたいのは、
「自分たちのどんな課題を、どこまで解決してくれるのか」
という一点です。
相手企業の状況を踏まえて、
- 業界特有の課題
- 同規模他社の成功パターン
- 決裁者が気にするリスクや数字
まで踏み込んだ文章を作るには、営業・マーケティング・ライティングのすべての視点が必要になります。
2. ターゲットと通数設計が曖昧なまま走ってしまう
- 誰に何通くらい送るべきか
- どの業界・どの役職が反応しやすいのか
- そもそも「今すぐ客」を狙うのか、「将来の有望先」を育てるのか
といった設計が曖昧なままスタートしてしまうと、
「なんとなくリストを作って、それっぽい手紙を送っただけ」
になりがちです。
結果として、反応が数件出ても「成功なのか失敗なのか」が判断できず、社内にノウハウが残りません。
3. オペレーションが重すぎて継続できない
CXOレターは、
- 企業リストの整備
- 文章作成
- 封筒・便箋の準備
- 宛名書き・封入・投函
- 発送後のフォローと結果管理
まで含めた、かなり重たい施策です。
社内リソースだけで回そうとすると、
- 営業担当が雑務に追われて疲弊する
- 一度実施して終わり、二度とやらなくなる
といった状況に陥りがちです。
CXOレター・手紙営業を代行会社に任せるメリット
こうした課題を踏まえると、「CXOレター代行」「手紙営業代行」を活用する意義が見えてきます。
メリット1:決裁者に響く文章・構成を丸ごと任せられる
CXOレター・手紙営業に特化した代行会社は、
- 決裁者が「読みたい」と思う切り口
- 読みやすい文章量・構成
- 押し売り感を出さない言い回し
などのパターンを蓄積しています。
自社では思いつかない視点で、
- 課題の提示
- 解決策の提案
- 事例の見せ方
- 次のアクションの促し方
を組み立ててもらえるため、1通目から成果につながる確率を高めることができます。
メリット2:社内は「ターゲット決め」と「商談」に集中できる
代行会社に任せることで、
- 自社側は「誰に送るか」「どのサービスで勝負するか」を決める
- 代行側が手紙の企画・制作・発送を担当する
という分担ができます。
営業・マーケティングメンバーは、
- リストに優先順位を付ける
- 反応があった企業と商談を深掘りする
といった「売上に直結する仕事」に集中できるようになります。
メリット3:オフライン施策を「測定可能な施策」に変えられる
CXOレターは紙の施策ですが、設計次第でデジタルと連携できます。
例えば、
- QRコードから専用LPや資料ダウンロードページに誘導
- アクセスログをMAツール・SFAと連携
- アクセスのあった企業にフォローのインサイドセールスを差し込む
といった形で、「手紙 → Web → 商談」という流れを可視化できます。
こうした設計を、代行会社側でまとめて提案してもらえるのは大きな価値です。
失敗しないための「CXOレター代行会社」チェックリスト
実際にCXOレター・手紙営業を外注する際は、次のポイントを確認しておくと安心です。
チェック1:BtoB・高単価商材の支援実績があるか
- 単価数十万円〜数百万円のサービス
- SaaS・コンサル・人材・研修・DX支援などのBtoB領域
といった商材の実績があるかどうかは重要です。
BtoC向けDMのノリで手紙を作られてしまうと、決裁者に刺さりません。
チェック2:ターゲット設計から相談に乗ってくれるか
- 「どの業界・どの役職から攻めるべきか」
- 「何通くらいから始めるべきか」
といった戦略レベルの相談に乗ってくれるかどうかを確認しましょう。
単なる制作代行ではなく、「営業戦略のパートナー」になってくれる会社が理想です。
チェック3:文章の作り方・レビューのプロセスが明確か
- 誰が文章を書くのか(営業経験者・コピーライターなど)
- 草案→修正→校了までのステップ
- 貴社側がどこでどの程度、フィードバックできるか
このあたりのプロセスが曖昧だと、納品物が「思っていたものと違う」と感じがちです。
チェック4:封筒・筆文字・レイアウトへのこだわりがあるか
- 封筒の種類・色・サイズの提案
- 宛名の筆耕クオリティ(字の美しさ・読みやすさ)
- レターシートの紙質やデザイン
など、細部へのこだわりがある会社ほど、開封率・印象値が高まりやすくなります。
チェック5:数字と改善をセットで提案してくれるか
- 通数・反応数・アポ数のレポート
- 次回の改善ポイントの提示
- 2回目・3回目でのPDCA前提の設計
をしてくれる会社であれば、短期の施策に終わらず、
「自社の武器としての手紙営業」を一緒に育てていくことができます。
成功パターンのイメージ:どんなストーリーで成果が出るのか
イメージしやすいように、よくある成功パターンを簡単に紹介します。
パターン1:SaaSベンチャーが大手メーカーの新規開拓に成功
- ターゲット:売上100億円以上の製造業・情報システム部門長/DX推進責任者
- 送付通数:200通
- 訴求内容:既存システムと連携しやすいこと、現場負荷を減らせることを具体的に提示
- 導線:QRコードから製品のデモ動画と事例LPへ誘導
結果、
- 約20社から資料請求
- 10社以上とオンライン商談
- 数社でPoC・本導入に進行
といった流れで、新規チャネルとしての手応えを得た、というケースです。
パターン2:研修会社が「人事責任者宛CXOレター」でセミナー集客
- ターゲット:従業員300〜1,000名規模の人事責任者・CHRO
- 送付通数:150通
- 訴求内容:人事制度・育成の課題にフォーカスした研修プログラム
- 導線:セミナーLPへのQRコード+返信ハガキ
結果、
- セミナー参加申し込みが数十件
- その後の個別相談から複数社で年間契約
という形で、既存のオンライン集客と比べても「決裁者クラスとの商談率が高い」と評価されました。
※数字はあくまでイメージですが、このように「少ない通数でも濃いリードに出会える」のがCXOレターの特徴です。
失敗を避けるための注意点
最後に、CXOレター・手紙営業代行を活用するうえで、避けたい失敗パターンも整理しておきます。
注意点1:安さだけで選ばない
単価が安く見えても、
- 文章の質が低い
- 封筒や筆耕のクオリティが低い
- 改善提案やレポートがない
といった場合、結果的に「安物買いの銭失い」になりがちです。
費用対効果で見ると、高くても成果が出る会社のほうがトータルでは得になるケースも少なくありません。
注意点2:丸投げしすぎない
代行会社に任せるとはいえ、
- 自社の強み
- これまでの成功事例
- 絶対に外したくないポイント
は、最初にしっかり共有しておく必要があります。
「すべてお任せです」では、自社らしさがない、無難な手紙になってしまいます。
注意点3:一度きりの単発施策にしない
1回で完璧な結果を求めると、どうしてもハードルが上がります。
- 1回目:仮説ベースでまず実施
- 2回目:結果を踏まえてターゲット・メッセージを修正
- 3回目:成功パターンを横展開
というイメージで、「育てる施策」として捉えることが大切です。
まとめ:CXOレター・手紙営業代行は「決裁者との新しい入り口」
ここまで見てきたように、CXOレター・手紙営業代行は、
- デジタル施策だけでは届きにくい決裁者層にアプローチできる
- 社内リソースを商談・クロージングに集中させられる
- オフラインとオンラインをつないで、測定可能な施策にできる
という、BtoB企業にとって心強い選択肢です。
もしあなたが今、
- 大手・エンプラ企業との新規商談を増やしたい
- 決裁者と直接話せる機会をもっと作りたい
- メールや広告以外の、記憶に残るアプローチを探している
という状況なら、
一度「CXOレター代行」「手紙営業代行」の活用を検討してみてください。
少数通数のスモールスタートであっても、
「どの業界・どの役職に・どんなメッセージが効くのか」
という学びは、必ず今後の営業戦略の土台になっていきます。
その一通が、まだ見ぬキーパーソンとの出会いを生み、
これまで届かなかった市場に踏み込む第一歩になるはずです。

